事業を長く運営してくると、資金繰りが難しくなる時がなんどもありますよね。過去に何度も資金繰りの危機を乗り越えてきました。「次も何とかなるだろう」という楽観的な考えに支配されがちですが、その度に状況は厳しさを増していきました。
『あ、今月1000万円たりないじゃん』など日常茶飯事。
事業を支える資金繰りの現実(銀行融資提案は慎重に)
資金繰り対策の第一歩は、往々にしてメインバンクへの融資依頼から始まります。私の場合、メインバンクとの関係性を良くする為に、試算表は頻繁に共有していました。(これ結構大事です。)
時には担当者と焼き鳥を食べに行くなんて事も笑
担当営業はもちろん、融資課長とも懇意にしていたりと。
その甲斐あってか、事業がうまく回っている時は数千万円のプロパー融資は直ぐに可決してくれていました。
しかし、そのメインバンクは『信用金庫』だったんです。
そんな中、『信用保証協会のおまとめ融資的な制度があるんですが、その制度融資をつかいませんか?』
という提案をメインの信用金庫から提案されました。
その時の借入残高はこんな感じ。
リード 信用金庫 6000万円(協会付きとプロパー)
サブ1 メガバンク 2000万円(協会融資)
サブ2 大手地銀 2000万円(協会融資)
毎月の返済が半分になるなと、安易な考えでホイホイとその提案に乗ってしましました。
そうです。メガバンクや大手地銀への裏切り行為『早期返済』です。
確かその時は真水融資も含めて、保証協会残高が1億円を超えました。
(保証協会は、建前上8千万円までしか保証しませんが、無担保で1億円保証してくれました)
メガバンや、地銀からしたら屈辱以外のなにものでもないでしょう。まさか信金に融資を持っていかれるんですから。その月、私の会社の担当営業マンは全店合わせて営業成績トップになって、ハワイ研修にいっていました笑
融資先は複数持つべき
晴れて、メインバンクしか資金調達先がなくなった私の会社は、その信用金庫しか無くなったわけで、『ん?これはちょっと怖いな』と頭にはよぎりましたが、口座には預金がたんまりありますし、売上も毎日現金入金があるビジネスだったので、しばらくホクホクしていました。
そんな中、決算を終え折り返し融資をを申し込んだら『社長の自宅に根抵当をつけさせてくれ』という条件がつきました。支店長が変わったのです。
たしか、10月の末だったと記憶しています。
聡明な経営者であれば、1の手、2の手と打ち手があると思いますが、あの時の私は条件を呑むしかなかったのです。
翌月、たまたま、新規の地銀が営業にいらして融資課長となんどか面談を重ね、プロパー融資を借入し勢い余って、ご無沙汰だった日本政策金融公庫からも資金調達をしました。
借入をするのは、業績が良い時。
融資っていうのは、業績が悪いと基本的に金融機関は後ろ向きになります。
困っているからお金を借りる、困ってないからお金を借りない。
ではなく、逆の発想ですね。
困ってないけどお金を借りる。
現預金が厚ければ、業績が悪くなっても耐え凌げ、腰を据えて経営に専念できるかなと。
ひさはち
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