会社を経営していると幾度となく押し寄せてくる資金ショート。
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資金ショートが確定すると、経営者の頭をよぎるのはこの4つのキーワード。
倒産を避けたいのでなんとかしようと奔走するでしょうし、経営者であればなんとかしてきたと思います。
経営者の皆さんもそうではないですか?
でも最後まで『なんとかなる』と思い込み、頑張り過ぎてもダメなんです。
自分で冷静になって考え『勝ち筋』が見えていなければ。
数日間のショートならもちろん資金手当するべきです。絶対に。
ですが、『勝ち筋』が見出せない中で頑張っては駄目です。
最後の最後、どこまで頑張るか?
どのタイミングで「倒産を決断するか」が本当に悩ましいところです。
資金繰りをやるうえで「やってはいけない事、注意しなければいけない事」というのがいくつかあります。
まずはメインバンク、サブバンク、政策金融公庫
メインバンクであれば数日で解決するのではないかなと思います。
私はメインバンクからプロパー融資も保証協会付き融資も受けていましたので、数千万円であれば数日で調達出来ていました。
サブバンクはお付き合いで、借りては返し、借りては返しの取引。
政策金融公庫も同様です。
当月ショートが確定するとこういう手順で動いていました。
メインバンクにショートする金額100%を打診。サブバンク、公庫は2週間程度時間がかかるので、同日に打診。
3社同時申し込みです。常にリスクヘッジを念頭においていました。
当月資金ショートは新規銀行に打診しては絶対にNGだと思います。『メインバンクさんには打診できないのでしょうか』と高確率で言われるます。新規銀行から融資を受ける為には『困った時』ではなく、『困っていない時』が定石。常日頃から不測の事態を念頭においておく事が大切です。
どこまで踏ん張るか
取引金融機関がNGとなるとリスケ(返済ストップ)も検討すべきでしょうが、当月ショートはそれではキャッシュが足りません。
当月ショートを乗り越えるには、どこからか調達(借りてくる)しかありません。
まずは自己資金でしょう。しかし、経営者の自己資金が潤沢にある経営状態であれば、そもそも当月ショートが頻発する事は発生しないでしょうし、やはり何とかするしかないんですね。
自己資金、社長仲間、ビジネスローン、親族、友人、カードローンなどになりますが、絶対NGなのはヤミ金です。当たり前ですが。
私もそうですし、多くの経営者がやってしまっていると思いますが、親族や友人から借りるときは本当に『勝ち筋』が見えている状態でないと借りてはいけません。倒産、自己破産の事を考えると。
まずは、カードローン>ビジネスローンの順番です。
『カードローンを使っていると銀行融資に影響する』と思われるでしょうが、実際はそうでもないです。
事実、私はカードローンの残高が800万円ある状態(借りている)で2000万、3000万の新規融資を受けていましたし、住宅ローン審査も通過しています。
『勝ち筋』が見えない状況で『なんとかなるかも』と考えられる状態であれば、カードローン>ビジネスローンかと思いますね。
親戚、知人、友人からは借りると倒産、破産のタイミングを誤ってしまう
親戚や友人、知人からの借入れは、一時的な資金繰りの改善には役立つかもしれませんが、倒産や破産のタイミングを誤らせる要因となることが多いとかんじています。以下にその理由を詳しく説明します。
親戚や友人、知人からの借入れは、感情的なつながりが強いため、借りること自体が大きなプレッシャーとなります。借入れを返済する義務感や期待感が、経営判断を冷静に行うことを妨げ、結果として倒産や破産の決断を遅らせることがあります。『今破産したら、アイツに迷惑がかかる』という心理が働いてしますんですね。私もそうでしたが、妻からも借りていたので、『なんとか頑張らないと』という心理に。
結果、破産申請が遅れてしまい『破産するだけの現金がない』という事にもなりかねないんですね。
私の場合は、自分の資産の全てと、妻と親友の社長が『一回リセットしよう』と背中を押してくれました。妻も親友も自分のお金を4桁万円近く貸してくれているのにです。
その2人には感謝しても仕切れないですね。
また、経験上ですが社会的には自己破産によって『借金チャラ』になる訳ですが、妻、親戚、友人とは破産後も人間関係がつい付いていく訳で、『俺、破産したからあなた達にはお金返さないけど、今まで通りなかよくしてくれるよね?』
なんて言えない訳で、経営者という『職業』が終わった後にも掛け替えのない人間関係が無ければ、精神的に立ち直れなくなってしまう可能性が高いのです。
結論
タイミングは人それぞれだと思いますが、
心が折れた時だと、私は思います。
『あぁ、もう無理だな』です。
わたしがもう無理だな。と思ったのは倒産する半年前でした。
振り返るとあの時に決断しておけば、我が家は金銭的ににも楽でしたし、債権者ももっと少なかったとおもいます。
ひさはち
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